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2009年02月22日(日)更新

【久米信行新刊】Q3-2:自分より優秀な人とどう付き合えばよいかわからない

10万部突破!『すぐやる!技術』の著者であり、当「経営者会報ブログ」のプロデューサーでもある久米信行さんの次回作ご執筆原稿をリアルタイムで公開させていただいております!
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Q3-2:自分より優秀な人とどう付き合えばよいかわからない
A3-2:会う前後に実行したい15の習慣を体得


 「おそれ多くて近寄れない」「自分なんか相手にしてくれない」


 例えば、取引先の経営者、愛読している本の著者、著名なコンサルタントや大学教授などの講演会などは、自分より優秀な人とおつきあいを始める絶好のチャンスです。

 それなのに、自分などおつきあいをしたくても「できるはずがない」と諦めてはいませんか?また、せっかく名刺交換や面談の機会をいただいたのに、その場限りで終わりにしてしまってはいませんか?

 明治大学の教え子たちを見ても、もう一歩前に踏み出せば、生涯のおつきあいが始まるかもしれないのに、「引っ込み思案」の人が多くてもったいないと感じます。
 
 そこで、私は、次の15か条を実践して習慣にしようと呼びかけています。無意識にこの基本行動ができれば、きっと素晴らしいご縁に恵まれるはずです。

 その15の習慣は決して難しいことではありません。講演会などで、生涯の師になるかもしれない達人とお会いする前に...

1.講師や所属団体の名前で事前にネット検索をすること

 GoogleやYahooで検索すれば、ほとんど無料で瞬時のうちに講師の情報を調べることができます。その件数の多さや、上位に表示される情報の質で、ネット上での存在感の大きさを調べることもできます。


2.関連のwebサイトや紹介記事・インタビューを読むこと

 検索結果で上位に表示された中から、まずは個人や所属団体の公式サイトを読んで、基礎知識を得ます。さらには紹介記事やインタビュー記事などがあれば、第三者の評価もインプットします。


3.個人ブログや連載コラムなどを読むこと


 ご本人が書いているブログや、ネットで連載しているコラムやメルマガがあればバックナンバーを読みましょう。そこには、公式サイトやプロフィールだけではわからない素顔があらわれているはずです。


4.著書を買い求めて読んでおくこと


 amazonで著者名検索をすれば、著書一覧をずらっと並べて見ることができます。その中で、特に人気のある本と新著を買い求めて熟読、お会いした時に感想と共にサインをお願いしたら、きっと喜ばれるでしょう。


5.ご本業の商品やサービスを味わっておくこと

 あらかじめ、ご本人がライフワークとしている商品をネットで買い求めたり、お店を訪ねてサービスを体験しておきましょう。お会いした時に、商品を持参したり、サービスの感想を伝えたりすれば、感激してもらえるはずです。


6.好きな映画や本、食事などを知っておくこと

 ブログやmixiなどのプロフィールを見れば、これまでなら、仲良くならなければ教えてもらえなかった愛読書や愛蔵版、行きつけの店などの情報が書かれています。それらを話のきっかけやプレゼントのヒントに使えるでしょう。


7.一番前の席で講演を聴いて見つめてメモを取ること

 一番前で熱心に聴いてくれて、うなづいたり、笑ってくれたりするのは、講師にとって大変嬉しいことです。さらに、真剣にメモを取ってくれたり、パソコンを打ち込んでくれたりする姿が見えたら感激です。


8.一番最初にツボを心得た質問をすること
 
 せっかく質疑応答の時間が用意されているのに、誰からも質問が出ない時ほど悲しいことはありません。その時、簡潔な自己紹介と感謝の言葉の後で、講師が話し足りなかそうだったことを質問してくれたら、きっと強い印象が残るはずです。


9.講演終了後、真っ先に講師と名刺交換をすること

 最前列に座って、一番最初に質問したら、講演後には真っ先に講師にかけつけて名刺交換をさせていただきます。もちろん、読み終えた著書があれば、それも合わせてお出しして、サインをお願いしたいものです。


10.講演の感想などを、すぐに自分のブログに書くこと


 講演で感動したこと、質問をして答えていただいて感激したことなどは、できればその日のうちにブログに書き留めましょう。講演中にしっかりメモをしておけば、すぐにアップロードできるはずです。 


11.ブログと連動したお礼メールとお礼状を書くこと

 お礼メールには、今日の感動をブログに記したことを明記して、その記事へのURLリンクを添えましょう。また、ブログ記事をプリントアウトした手書きのお礼状を出せば、さらに感謝の気持ちが伝わるでしょう。


12. 講師のメルマガやブログを登録して読み続けること

 講師をされるような優秀な方の多くは、個人のメールマガジンやブログを通じて情報発信をしています。名刺に書かれていない場合でも、ネットで検索したり、お礼メールでお尋ねして、必ず読むようにしましょう。

 
13.時にはブログコメントやメルマガ返信で感想を伝えること
 
 ブログやメルマガを愛読して心に響くことがあったら、思い切ってブログにコメントを付けたりメルマガに返信して「感動したこと」を伝えましょう。数ヶ月に一度の感想や、年末の感謝の返信は、とても嬉しいものです。


14.講演会や勉強会などのイベントに足を運ぶこと


 ブログやメルマガに講演会や勉強会などの案内があった時には、できるだけ参加しましょう。そして、一番前で聴いて、質問とあいさつをして、ブログやメルマガを書くという愛情表現を繰り返せば、きっと顔を覚えてくれるでしょう。


15.オフィスや自宅を訪ねること

 こうしてファンとして認められたら、1対1でお会いする準備も整うでしょう。お食事に誘われるかもしれませんし、こちらからご都合をお聴きして会いにいってもよいでしょう。ここまで積極的な人は少ないので、実は嬉しいものなのです


 この15の習慣は「知情意」で言えば「意志」と「愛情」さえがあれば、年令、性別、国籍、学歴、職業、知識などに関わらず、誰でもできることです。こうした当たり前のことが当たり前にできるように「習慣」を身につけることこそ、「認められ愛される人財」になる王道なのです。


【バックナンバー】
 ◆今春出版予定! 久米信行さん著書第二弾を当ブログで連載開始!!
 ◎Q1-1:自分の好みを出すのが恥ずかしい
 ◎Q1-2:自分が思っているよりも周りからの評価が低い
 ◎Q1-3:失敗して笑われるのが嫌だ
 ◎Q1-4:言いたいことを伝えるのが苦手だ
 ◎Q1-5:「柄にもない」と言われそうでイヤだ
 ◎Q2-1:「空気」を気にしすぎてしまう
 ◎Q2-2:保守的な人に足を引っ張られる
 ◎Q2-3:アピールの仕方がわからない
 ◎Q2-4:実績をアピールするのが嫌味に感じる
 ◎Q2-5:「調子に乗っている」と思われたくない
 ◎Q2-6:評価軸がわからない
 ◎Q3-1:自分に興味を持ってくれる気がしない

久米 信行 網縁作務処
国産オリジナルTシャツ@久米繊維
グリーン電力×オーガニックコットン×アート@T-galaxy.com
ブログ起業論講師@明治大学商学部  

2009年02月16日(月)更新

【久米信行新刊】Q3-1:自分に興味を持ってくれる気がしない

10万部突破!『すぐやる!技術』の著者であり、当「経営者会報ブログ」のプロデューサーでもある久米信行さんの次回作ご執筆原稿をリアルタイムで公開させていただいております!
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Q3-1:自分に興味を持ってくれる気がしない
A3-1:まずは自分が何倍も興味を持って素直になろう


 「もっと自分を見てほしい」「内面までよく理解してほしい」


 こうした満たされない感情は、職場での人間関係に限らず、家族や友人との間柄でもつきまといます。しかも、先輩経営者との勉強会でさえ、たびたび話題に上るところを見ても、悩み続けなければならない永遠のテーマなのかもしれません。

 自分に興味を持っているもらうためには、特別な人間的な魅力や才能がなければならないと思い込んでいる人も多いでしょう。自分には、そんな資質がないと半ば諦めているかもしれません。

 しかし、私も部下や教え子を持つようになってわかったことがあります。それは、どんな後輩に興味を抱くかの決め手は、個人的な魅力や才能ばかりではないということです。

1.自分に関心を持ってくれる人ほどかわいい

 悲しいかな、身近な人ほど「すぐそばにいるありがたみ」を感じないのが世の常です。例えば、私のブログやメルマガでも、普段は会えない人の方がむしろ熱心に読んでくれるのは不思議です。毎日顔を会わせている人の方が読んでくれていないのは寂しいものなのです。

 ですから、自分に関心を抱いて欲しかったら、まずは「その何倍もの情熱」で、相手に関心を持つことが早道です。誰しも「自分に一番関心を持ってくれている」と感じた人のことは、意識しないわけにいかないからです。


2.熱心に話を聴いて質問してくれる人ほど可愛い


 関心を持ってくれた相手には、何かを話して伝えたくなるのが常です。しかし、真剣に聴いてくれると実感できる相手は、なかなかいないものです。むしろ、若い人より先輩世代の方が、真剣に目を合わせて聴いてくれるのは皮肉なことです。

 目の前でただ聞いている人よりも、メモをしてくれる人、パソコンに打ち込んでくれる人の方に好感を抱くのは当然でしょう。そして、質問をしてくれる人の方に興味を持つのも自然な流れです。


3.言われたことを素直にすぐやる人ほど可愛い


 しかし、いくら話を理解してくれても行動に移してくれなければ、期待が失望に変わって逆効果です。さらに、行動を促そうと助言した時に「もっともらしい言い訳が返ってきた」時ほど寂しく感じることはありません。

 失敗をおそれずに「やれば初めてわかる」ことがあるのです。仮に失敗をしても、やらなかった人よりやった人の方に、リーダーは関心を持つはずです。うまくやることよりも、素直にすぐやることの方が大切なのです。


4.粘り強く反復練習をずっと続ける人ほど可愛い


 多くの上司や先輩は、一回でうまく仕事を成し遂げることを期待していません。すぐに成功してしまうような仕事を任せても成長がないことをよく知っているからです。

 また、ひょっとしたら、失敗した後も「成功するまで粘り強く続けられる人かどうか」を見極めようとしているかもしれません。ですから、才気煥発な人より、不器用だからこそ努力を重ねる人の方が、むしろ可愛がられるかもしれません。


5.こまめに報告・連絡・相談を欠かさない人ほど可愛い


 任された仕事が、成功しようが失敗しようが、いつも隠さずにホウレンソウをする人はいそうでいないものです。おそらく、失敗を上司に知られると怒られそうだと考えるのでしょう。

 しかし、リーダーにとっては、失敗の情報こそ素早く報告して欲しいものなのです。そして、自分では対応できない難局こそ、真っ先に相談してもらいたいと考えているのです。

***

 こうして見れば、上司や先輩に関心を持ってもらうには、特別な魅力や能力よりも、心がけの方が大切なことがわかるでしょう。

 上司に関心を持って、よく見ること、聴くこと。言われたら、すぐに実行して、続けること。どんなに仕事を任されても、ホウレンソウを欠かさないこと。

 これなら、才能のいかんに関わらず、今すぐに始められるはずです。


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2009年02月13日(金)更新

【久米信行新刊】Q2-6:評価軸がわからない

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Q2-6:評価軸がわからない
A2-6:目先の評価を気にせず「知情意+裏技」の底力をつける


 「こんなに頑張っているのに....」「なにをやれば良いかわからない」


 懸命に仕事をしているのに評価されないのは辛いことです。上司や同僚に恵まれていないと愚痴をこぼして、せっかくのやる気が失せてしまっている人もいるでしょう。

 また、反対に、能力主義の評価シート項目だけに心を奪われている人もいるかもしれません。しかし、目先の評価に一喜一憂するよりも、将来どんな仕事をする時にもきっと役立つ「人間力」をスケールアップした方が人生が豊かになるはずです。

 そこで、一度、評価シートや人事考課の世界を離れて、もっと根本的な人間力=「知情意」を磨くことを意識しましょう。さらに、仕事とは直接結びつかない「裏技」を磨くことで、将来の大きな評価につながるはずです。

1 知=業務知識×現場体験×自ら考える力


 業務知識については、多くの人が与えられた社内マニュアルや資格テキストを記憶するにとどまっているはずです。そこで、大きな書店に行って、関連の書籍を著者を変えて10冊買って熟読しましょう。これだけで、その部門で業務知識に一番詳しいグループに入れるはずです。

 とは言え、現場体験の裏付けなくしては、知識は無用の長物です。そこで、上司や先輩の一挙手一投足を見て吸収し、質問をしながら学びましょう。また業務知識の専門書で学んだことも、実際に現場で試して、有効かどうか実証したいものです。

 しかし、一番大切なのは、何と言っても自ら考える力です。専門書のエッセンスや、上司のノウハウを生かしながら、自分や組織に合った仕事の進め方や、環境や時流の波に乗った方法論を編み出すことが重要なのです。これは一朝一夕にはできないので、3年で形にして、10年で完成させる覚悟で進めましょう。


2.情=対人感受性×和顔愛語×おかげさまの心

 評価が低いと感じている時は、自分からの視点だけにしばられていることが多いはずです。逆に、上司や先輩が、自分の言動を前にした時に、どのように感じているかを意識してみてください。もう一人の自分が、相手の気持ちになって自分を見つめることができたら言うことはありません。

 そうなれば、自分がどんな仕草をしている時に、まわりの人たちが好感を持つかも自然にわかるはずです。和顔愛語の言葉通り、いつもにこやかな笑顔を浮かべて、心からの優しい言葉を発している時には、きっと自分の言動をそのまま受け入れてくれるでしょう。

 そして、まわりの人たちの気持ちや心配りに気づけるようになれば、そのありがたさが身にしみます。おかげさまで、自分も仕事ができている、生活を送ることができると感謝できるようになるでしょう。そうすれば、ますます受け入れ評価してもらえるようになるはずです。


3.意=すぐやる力×お役立ちの心×挑戦する意志

 前著「すぐやる!技術」で書いた通り、知情意の3つの力で、現代の日本人に一番欠けているのが意志の力です。だからこそ、行動に移せなかったり、行動がのろかったりします。そこで、まずはチームの中でも、一番はやく動く「すぐやる力」の高い人を目指しましょう。

 すぐやる対象は、もちろん、自分の役割やノルマに関わるものだけではありません。むしろ、チームのため、同僚のため、さらにはお取引先やお客様のために、見返りを求めずに「すぐやる」ことが大切です。そうするうちに、お役立ちのために動くことが自動化されて、無意識のうちに自分を忘れて行動できるようになるでしょう。

 こうして、自然にお役立ちの行動がすぐにできる習慣が身についたら、もっと大きなことに挑戦しましょう。このころには、知の力、情の力も磨かれて、上司や同僚の評価も高まり、有形無形の支援も受けられるようになっているはずです。だからこそ、みんながやりたくてもできないような長期的でスケール大きな夢に向かって一歩を踏み出しましょう。
 

4.裏技=探究する心×継続できる意志×応用できる哲学×幅広い人脈


 さらに、できるだけ仕事とは無縁で、オタクだと揶揄されるような打ち込める趣味や特技を磨きたいものです。

 それは、自分の興味があることを、ひたすら探求していく知的好奇心と集中力を育みます。しかも、楽しみながら長く継続できるしなやかでしたたかな意志も鍛えてくれるのです。

 さらに、1つの道を極めることは、独自の哲学を修めることにもつながります。そこで悟ったことは、仕事でつまづいた時や悩んだ時に応用することもできます。何より、道楽を通じて、仕事での利害関係の無い友人が増えることで、視野が広がって心の余裕も生まれるでしょう。

 こうして裏技で育まれた余力が、知情意の力と合わせて、将来の評価につながっていくのです。


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2009年02月11日(水)更新

【久米信行新刊】Q2-5:「調子に乗っている」と思われたくない

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Q2-5:「調子に乗っている」と思われたくない
A2-5:努力の成果を気前よくシェアしていこう


 「ちょっとぐらい成果が出たからって....」「なにか勘違いしているんじゃないか」


 ビジネスの世界に限らず、日本の社会は「嫉妬社会」だと言われることが多いようです。誰かが、にわかに巨富を得たり、地位や名声を手にしたりすると、決まって「妬んだり」「憎んだり」する人が増えて、足を引っ張られるというわけです。

 また、マスメディアは「時の人」を持ち上げては、ある時容赦なくたたき落とす傾向がないとも言えません。しかも、影響力を増すネットメディアでは、ブログの炎上や2ちゃんねるでの誹謗中傷が待ち構えています。

 こんな嫉妬社会にあっては「目立って注目されるのは嫌だ」と思う人が増えてしまうのも無理はありません。そこで、「調子に乗る」というより「波に乗る」ことを目指した、実力に応じた「安全な目立ち方」を考えましょう。


1.努力の成果を独り占めしないで分かち合う

 何より大切なことは、自分が努力して手にした成果であっても、同僚など身近な人たちに積極的にシェアすることです。独り占めしようとする狭い心は、周囲の嫉妬を生む源泉だからです。例えば、自分が開拓した取引先でさえ、時には仲間と分かち合い、しかも恩に着せずに忘れてしまうとしたらどうでしょう。感謝されこそすれ、妬まれることは少ないはずです。


2.調子がよくなるコツを広く公開する

 さらに、自分が調子をつかんだ極意や、好調のもととなった手法なども、可能な限りオープンにしたいものです。私は、10年前からIT活用の講演を続けてきましたが「なぜここまで教えてしまうのか」とよく聞かれます。もちろん、競合会社に真似をされてしまうリスクもありましょう。しかし、それ以上に「情報公開でファンを増やして、嫉妬を浴びない」方が、長期的にはメリットが大きいと思うのです。


3.波に乗る人たちのコミュニティに参加する

 自分以上に調子に乗っている....「波」に乗っている人の近くで一緒に仕事をすることは、とても大切な経験です。楽しそうにバリバリ仕事をしている人の背中を見ることが、何よりも勉強になるからです。また、そんな人たちは、嫉妬もしなければ、周囲で高まる嫉妬も気にせず、ただ前に進みます。とりわけ、波に乗る人たちが集う異業種の勉強会に参加すれば、自分だけで抱えていた小さな悩みは吹き飛び、大きな勇気をもらえることでしょう。


4.公益活動にも積極的に参加する

 ビジネスで成果を挙げるようになったら、体と心のバランスを取るために、公益活動にも挑戦すると良いでしょう。企業や自分の利益のためだけに仕事をしていると、人から妬まれるばかりか、どこか空しさをおぼえるからです。私も企業経営に勤しみながら、縁あって日本財団、東京商工会議所などでのボランティア活動や、明治大学の兼任講師に汗を流しています。お金とは無縁の世界で仕事をすると清々しい気分になる上、周囲の人たちからも予想外の高い評価をいただけるのです。


5.名と実のどちらを取るかを考える 


 日本では「名=権勢」と「実=富」の両方とも手にすることは、なかなか許されません。これは、徳川幕府が、権力はあるが富はない譜代と、富を持つが権力の無い外様とのバランスで治世して以来という人さえいるのです。私の場合は、構造不況業種の中小メーカー経営者ということで、「名」も「富」も知れています。だからこそ、ある程度目立っても、今のところ許してくださる人が多いのかもしれません。しかし、公職に近いところを目指すならお金にきれいに、お金を稼ぎたいなら公職に欲をかかないことが大切です。


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 ◎Q2-3:アピールの仕方がわからない
 ◎Q2-4:実績をアピールするのが嫌味に感じる
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 ◎Q2-6:評価軸がわからない
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2009年02月11日(水)更新

【久米信行新刊】Q2-4:実績をアピールするのが嫌味に感じる

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Q2-4:実績をアピールするのが嫌味に感じる
A2-4:過去を超える成果を生み出す動機にしよう


 「自分だけ目立つと嫌われそう」「成果を独り占めする上司みたいで嫌だ」


 総じて、日本のビジネスパーソンは「自分の業績をアピールするのが苦手」かもしれません。それは、子供の頃は学校で、成人してからは職場で、「出る杭は打たれる」という経験則が身にしみているからでしょうか。それとも、良い事をしても黙っている「陰徳の教え」を守っているからでしょうか。

 たしかに、「自分が」「自分が」と自己主張ばかりが強い人は「同僚や友人に嫌われやすい」でしょう。私もそんな人は苦手なのですが、社長や講師という立場上、自分自身もそうなりがちなので気を配っているのです。

 とは言え、そんな慎み深い日本の社会にあっても、スマートに自己PRをしていかなければステップアップにつながる出会いやチャンスにも恵まれません。そこで、私がいつも心がけている実績アピールの7か条をご案内いたしましょう。
1.おかげさまで一言添えて縁と運に感謝する

 成功を重ねている人ほど、謙虚なのは不思議なことです。おそらく、自分の努力の成果だけではなく、縁や運に恵まれたことのありがたさを痛感しているからでしょう。だからこそ「おかげさまで」という一言を、たびたび口にされるのです。そんな先輩を見習って、自分の実績について話す時にも、必ず「おかげさまで」の一言を添えましょう。


2.一緒に参加協力した人のことを紹介して褒める

 どんな実績であれ、自分ひとりの力だけで勝ち得ることなどないでしょう。チームワークやパートナーシップを無視して、独力で成功したと発言している人は「思い上がっている」ようで見苦しいものです。だからこそ、協力してくれた方々のことを積極的に紹介して心の底から褒めて感謝しましょう。


3.手痛い失敗の経験も隠さずに話す

 はた目から見れば、成功ばかりの輝かしいキャリアに見えても、その裏には何倍もの失敗が隠されているはずです。そんな泥臭くて恥ずかしい失敗談を「進んでオープンにする」ことが大切です。多くの人は、美化された成功の話よりも「つらい失敗談」に共感するはずです。そして真の人間味が伝わって親近感をおぼえてくれるでしょう。


4.成果よりもプロセスと学びについて話す

 成果だけをとうとうと聞かされても、ただの自慢にしか聞こえません。また、聞いている人にも「得るところが無い」でしょう。ですから「どんな工夫を積み重ねたか」「何が成功の要因だったか」という、プロセスや学びについて話に盛り込むことが大切です。相手にとっての情報価値が高まる上、ご自身の向学心、現場対応力、業務改革力などをさりげなくアピールできるでしょう。


5.詳しくはブログやwebなどに記して話さない


 どんな含蓄のある話でも、微に入り細に入り延々と話しては、相手も疲れます。むしろ「聞き足りない」「もっと聞きたいぐらい」がちょうどいいでしょう。そんな時に役立つのは、詳しい経歴や考え行動の変遷などを書きつづった個人ブログやWEBサイトです。お礼メールの中に「詳しくはこちらえご高覧ください」と、URLリンクで誘導すれば、興味のある方だけ読んでくれるはずです。


6.これから実現したい大きな夢について話す


 過去の成功ばかりを自慢気に話す人は嫌われます。それは、心が老いている証のようにも見えるからです。しかし、過去の実績についてはさらりと流して、これから実現したい夢も合わせて語れば印象が変わります。昔の成功体験にしばられずに、常に前を向いて挑戦している姿勢こそ、リーダー層の大きな共感を呼ぶはずです。


7.一緒に仕事をしたい人にだけ実績をアピールする


 自分の実績を、すべての人に積極的にアピールする必要はありません。また自慢かとあきれられたり、むやみに敵を増やしてしまうのがオチです。ほとんどの人には、聞かれたら「さりげなく話す」ぐらいでちょうどいいでしょう。逆に「この人からは学びたい、一緒に仕事したい」と感じる達人と出会ったら、その時こそチャンスです。真摯に自分の歩んだ道と夢について語りましょう。


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