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【久米信行新刊】Q2-1:「空気」を気にしすぎてしまう
10万部突破!『すぐやる!技術』の著者であり、当「経営者会報ブログ」のプロデューサーでもある久米信行さんの次回作ご執筆原稿をリアルタイムで公開させていただいております!
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Q2-1:「空気」を気にしすぎてしまう
A2-1:3者の視点で空気を変える人が求められている
「空気が読めないヤツ」
今や、そう言われることを何より恐れている人が増えているように見えます。テレビのバラエティ番組などでお笑い芸人が「空気が読めない」と使う時、この言葉は「気が利かない」「面白い発言やリアクションができない」即ち「つまらなくて使えない人」と同義語だからです。
しかし、同じ言葉でも、ビジネスの世界で使われる時には「意味がねじ曲げられている」ように思えます。
「お得意様や上司が言う事には逆らうな」
「せっかく多数決でまとまりそうな話をひっくりかえすな」
「昔から決まっているルールに疑問を持つな」
即ち、「長いものには巻かれろ」といった語意が感じられるのです。ともすれば、若い人財に「受け身で保身型の処世術」を強要するために悪用されているのではないでしょうか?
もちろん、「TPO=時×場×目的をわきまえる」「そこに参加している人たちの心の動きを察する」という点で「空気を読む」ことは大切です。しかし、現状維持の方策では解決できない激動期には、あえて「空気を読んだ上」で「空気を変えること」が求められているのです。頭の固い上司には浮かばない斬新な発想こそ、トップが若い人財に望んでいるはずです。
もしも、満場一致で決まりそうな会議、慣例や惰性で決まりそうな場面があったら、それはチャンスです。心と頭を柔らかくして、あえて3者の視点で「空気を変える」発言をしてみましょう。
1.お客様の視点で「空気を変える」
ビジネスの世界で、王様はお客様です。しかし、気がつけばその基本を忘れて、作り手視点、売り手視点で「自社の都合の良い発想」をしてしまいがちです。
そんな時、私は、この商品やサービスを「自分だったら買うだろうか?」「家族が喜ぶだろうか?」と発想します。一番、仲良しのお客様を思い浮かべてもいいでしょう。すると「これはおかしい」と思う場面に、きっと何度も出くわすはずです。
今は、若い人たちがモノやコトを買わない=お金を使わない時代です。多くの企業が、若者向けのマーケティングに頭を悩ませています。だからこそ、「自分自身の心に聴いた」素直で率直な発言に、ハッとするリーダーが多いはずです。
だからこそ自信を持って「自分がお客さまだったら」という生活者の視点で発言しましょう。
2.創業者の視点で「空気を変える」
どんな会社も、創業者が立派で、起業の理念が社会に受け入れられたからこそ軌道に乗り、今も存続しているはずです。しかし、長い年月を経ると、創業者が志した理念は形骸化したり忘れ去られたりしていくものです。
ですから、誰よりも創業者の歩みや発言をよく調べて、会社でも1、2を争うぐらいの「創業者通」になることをお勧めします。そして「自分が創業者だったらどう思うか?どんな手を打つか?」と、いつも発想するように鍛錬するのです。
そうすると、時には「創業者ならこんな商品は作らない、こんなサービスは許さない」と思うような局面にぶつかるはずです。こうした状況を見過ごすことは簡単ですが、実は深刻なのです。長い目で見ると、長くご愛顧いただいたお客様が離れたり、社会を騒がす不祥事につながることも少なくありません。
若輩ものが「空気を変える発言」をするには勇気が要ります。しかし、「もし創業者だったら....」と冒頭に付け加えて直言すれば、言葉の重みが違います。この言葉にドキッとしない、その意見に耳を傾けないリーダーはいないはずです。発言が「なるほど」と気づきを生むものなら、きっと、みなさんを見る目も変わるでしょう。
3.50年後100年後の子孫の視点で「空気を変える」
企業の究極の目的は、規模の拡大や利潤の最大化ではありません。時代に合わせて変化し、進化を繰り返しながら、長期にわたって存続することです。しかし、長期的で社会的な行動をすべき上場企業ほど、株式市場に振り回されて、目先の利益や株価に心が奪われているように見えます。
また、ただ企業が存続すればいいというわけでもありません。例えば、私が一番恐れているのは、今から50年後に私の孫やひ孫たちに「おじいちゃんの会社は続いたけれど、地球を汚したよね」「ひいおじいちゃんの会社は、地元に迷惑をかけたよね」と嘆かれることなのです。
だからこそ、もし会議の場で、「今はいいけれど、将来に災いをもたらすような選択」それも「社会的に影響が大きい選択」を目にしたら会社の一大事です。すぐさま「50年後100年後に私たちの子孫が、どのように思うでしょうか?」と直言して欲しいのです。
多くの人は、この厳しい経営環境で何を悠長なことを冷たい視線を浴びせるかもしれません。しかし、心ある経営者や上司なら、ハッとして耳を傾け、意見を認めてくれるはずです。
***
この3つの視点は、いずれも日本で忘れられつつある「義」を重んじたものです。誰が何と言おうと批判を跳ね返し、自分の意志を貫くためには、いつの世も「義」が大切なのです。
【バックナンバー】
◆今春出版予定! 久米信行さん著書第二弾を当ブログで連載開始!!
◎Q1-1:自分の好みを出すのが恥ずかしい
◎Q1-2:自分が思っているよりも周りからの評価が低い
◎Q1-3:失敗して笑われるのが嫌だ
◎Q1-4:言いたいことを伝えるのが苦手だ
◎Q1-5:「柄にもない」と言われそうでイヤだ
◎Q2-1:「空気」を気にしすぎてしまう
◎Q2-2:保守的な人に足を引っ張られる
◎Q2-3:アピールの仕方がわからない
◎Q2-4:実績をアピールするのが嫌味に感じる
◎Q2-5:「調子に乗っている」と思われたくない
◎Q2-6:評価軸がわからない
◎Q3-1:自分に興味を持ってくれる気がしない
久米 信行 網縁作務処
国産オリジナルTシャツ@久米繊維
グリーン電力×オーガニックコットン×アート@T-galaxy.com
ブログ起業論講師@明治大学商学部
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Q2-1:「空気」を気にしすぎてしまう
A2-1:3者の視点で空気を変える人が求められている
「空気が読めないヤツ」
今や、そう言われることを何より恐れている人が増えているように見えます。テレビのバラエティ番組などでお笑い芸人が「空気が読めない」と使う時、この言葉は「気が利かない」「面白い発言やリアクションができない」即ち「つまらなくて使えない人」と同義語だからです。
しかし、同じ言葉でも、ビジネスの世界で使われる時には「意味がねじ曲げられている」ように思えます。
「お得意様や上司が言う事には逆らうな」
「せっかく多数決でまとまりそうな話をひっくりかえすな」
「昔から決まっているルールに疑問を持つな」
即ち、「長いものには巻かれろ」といった語意が感じられるのです。ともすれば、若い人財に「受け身で保身型の処世術」を強要するために悪用されているのではないでしょうか?
もちろん、「TPO=時×場×目的をわきまえる」「そこに参加している人たちの心の動きを察する」という点で「空気を読む」ことは大切です。しかし、現状維持の方策では解決できない激動期には、あえて「空気を読んだ上」で「空気を変えること」が求められているのです。頭の固い上司には浮かばない斬新な発想こそ、トップが若い人財に望んでいるはずです。
もしも、満場一致で決まりそうな会議、慣例や惰性で決まりそうな場面があったら、それはチャンスです。心と頭を柔らかくして、あえて3者の視点で「空気を変える」発言をしてみましょう。
1.お客様の視点で「空気を変える」
ビジネスの世界で、王様はお客様です。しかし、気がつけばその基本を忘れて、作り手視点、売り手視点で「自社の都合の良い発想」をしてしまいがちです。
そんな時、私は、この商品やサービスを「自分だったら買うだろうか?」「家族が喜ぶだろうか?」と発想します。一番、仲良しのお客様を思い浮かべてもいいでしょう。すると「これはおかしい」と思う場面に、きっと何度も出くわすはずです。
今は、若い人たちがモノやコトを買わない=お金を使わない時代です。多くの企業が、若者向けのマーケティングに頭を悩ませています。だからこそ、「自分自身の心に聴いた」素直で率直な発言に、ハッとするリーダーが多いはずです。
だからこそ自信を持って「自分がお客さまだったら」という生活者の視点で発言しましょう。
2.創業者の視点で「空気を変える」
どんな会社も、創業者が立派で、起業の理念が社会に受け入れられたからこそ軌道に乗り、今も存続しているはずです。しかし、長い年月を経ると、創業者が志した理念は形骸化したり忘れ去られたりしていくものです。
ですから、誰よりも創業者の歩みや発言をよく調べて、会社でも1、2を争うぐらいの「創業者通」になることをお勧めします。そして「自分が創業者だったらどう思うか?どんな手を打つか?」と、いつも発想するように鍛錬するのです。
そうすると、時には「創業者ならこんな商品は作らない、こんなサービスは許さない」と思うような局面にぶつかるはずです。こうした状況を見過ごすことは簡単ですが、実は深刻なのです。長い目で見ると、長くご愛顧いただいたお客様が離れたり、社会を騒がす不祥事につながることも少なくありません。
若輩ものが「空気を変える発言」をするには勇気が要ります。しかし、「もし創業者だったら....」と冒頭に付け加えて直言すれば、言葉の重みが違います。この言葉にドキッとしない、その意見に耳を傾けないリーダーはいないはずです。発言が「なるほど」と気づきを生むものなら、きっと、みなさんを見る目も変わるでしょう。
3.50年後100年後の子孫の視点で「空気を変える」
企業の究極の目的は、規模の拡大や利潤の最大化ではありません。時代に合わせて変化し、進化を繰り返しながら、長期にわたって存続することです。しかし、長期的で社会的な行動をすべき上場企業ほど、株式市場に振り回されて、目先の利益や株価に心が奪われているように見えます。
また、ただ企業が存続すればいいというわけでもありません。例えば、私が一番恐れているのは、今から50年後に私の孫やひ孫たちに「おじいちゃんの会社は続いたけれど、地球を汚したよね」「ひいおじいちゃんの会社は、地元に迷惑をかけたよね」と嘆かれることなのです。
だからこそ、もし会議の場で、「今はいいけれど、将来に災いをもたらすような選択」それも「社会的に影響が大きい選択」を目にしたら会社の一大事です。すぐさま「50年後100年後に私たちの子孫が、どのように思うでしょうか?」と直言して欲しいのです。
多くの人は、この厳しい経営環境で何を悠長なことを冷たい視線を浴びせるかもしれません。しかし、心ある経営者や上司なら、ハッとして耳を傾け、意見を認めてくれるはずです。
***
この3つの視点は、いずれも日本で忘れられつつある「義」を重んじたものです。誰が何と言おうと批判を跳ね返し、自分の意志を貫くためには、いつの世も「義」が大切なのです。
【バックナンバー】
◆今春出版予定! 久米信行さん著書第二弾を当ブログで連載開始!!
◎Q1-1:自分の好みを出すのが恥ずかしい
◎Q1-2:自分が思っているよりも周りからの評価が低い
◎Q1-3:失敗して笑われるのが嫌だ
◎Q1-4:言いたいことを伝えるのが苦手だ
◎Q1-5:「柄にもない」と言われそうでイヤだ
◎Q2-1:「空気」を気にしすぎてしまう
◎Q2-2:保守的な人に足を引っ張られる
◎Q2-3:アピールの仕方がわからない
◎Q2-4:実績をアピールするのが嫌味に感じる
◎Q2-5:「調子に乗っている」と思われたくない
◎Q2-6:評価軸がわからない
◎Q3-1:自分に興味を持ってくれる気がしない
久米 信行 網縁作務処
国産オリジナルTシャツ@久米繊維
グリーン電力×オーガニックコットン×アート@T-galaxy.com
ブログ起業論講師@明治大学商学部
プロフィール
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