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【久米信行新刊】Q5-1:もともと前に出るような性格ではない
10万部突破!『すぐやる!技術』の著者であり、当「経営者会報ブログ」のプロデューサーでもある久米信行さんの次回作ご執筆原稿をリアルタイムで公開させていただいております!
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Q5-1:もともと前に出るような性格ではない
A5-1:これからは内気なオタクがはじける時代
「人前で話をするのが苦手」「プレゼンなんて面倒」
認めたられたいとは思っていても、人前にしゃしゃりでるのは得意でないという人も多いでしょう。どんな時も目立つ事を厭わずに明るく振るまう同僚を見て、「自分とは違う」と思いつつ「うらやましい」と思ったことがあるかもしれません。
しかし、心配は要りません。この10年間、私自身が認められてきたプロセスで、最も大きな役割を果たしたのは「ネット上での発信」だったからです。人前で堂々とプレゼンや講演をしなくとも良かったのです。言わば、慣れ親しんだ自分の仕事場や部屋に「引きこもって」リラックスしながら人づきあいをしてきたわけです。
また、私が講師を勤める明治大学「ブログ起業論」で気づいたことがあります。いわゆる、明るくていつもグループの中心にいるような「お調子者」の学生は途中で脱落し、どちらかと言えば内気で人前で話すのが苦手な「オタクっぽい学生」が完走して、見違えるようなプレゼンターになるのです。
人前であいさつもろくにできなかったような学生が、わずか1年足らずで別人になり、3分間の最終スピーチを原稿なしで7分も話せるようになるのはなぜでしょうか?
1.前に出る性格よりも、胸に秘めた「大好きなものやこと」が大切
私が提唱している「ブログ起業論」は、1年間、自分の大好きなものやことを「ブログでPR=ネット行商」をし続けて読者を増やし、最後に「一番会いたい人=尊敬している企業経営者や有名人」に会いに行くというものです。ブログのテーマは、ラーメンであれサッカーチームであれ、はたまたアニメであれ、何でもかまいません。
こんなに簡単で楽しく、また将来役立つプログラムは無いと思ったのですが、悲しい現実に特面しました。毎年の完走者は10人前後で、受講生が1/6に減ってしまうのです。
学生にとって一番の難関は、「大好きなものやことがない、見つからない」ということなのでした。生まれつき多くの物に囲まれ、あふれる情報にさらされてきた反動かもしれません。物欲、食欲、性欲...すべてが希薄で無気力にさえ見えます。
そんな中で完走する=伸びる学生は、人に言えない「大好きなものやことがある人=オタクっぽい人」なのです。つまり、本当は発信したい「ほれ込んだ何か」を胸の奥に秘めている人たちです。
逆に、「先生好きなものが見つかりません」と言ってくる学生は、どちらかというと、人前でのコミュニケーションが得意そうに見える「前に出る性格の人」なのです。目先、楽しく過ごせるから、何か1つのものを味わいつくして「探求する心」が足りないのかもしれません。
2.ネットで発信して読者ができ、ほめられれば「人が変わる」
心に好きなものがあれば、あとはそれを広く伝えて、仲間を作るだけのことです。インターネットが普及する以前なら、それは大変難しく、お金と勇気がいる事でした。
しかし、私の教え子たちは、日本財団の公益サイトCANPANブログを活用して、無料で、わずか1時間ほどで自分のメディアを開設して発信を始めます。クラスやゼミの仲間には話しづらい趣味であっても、ひそかにブログで発信するなら緊張する必要は要りません。
自分の周囲には同じ趣味の人を見つけられなくとも、ブログで日本全国に呼びかければ、必ず何人かは共感してくれる仲間が見つかるものです。たとえ数が少なくとも同志が見つかって読者になってくれる、さらにはコメントまでもらえるようになると、教え子たちは変わります。
思い切って発信したことが認められると「自分は変わっているわけではない」「発信すれば興味を持ってくれる人がいる」と自信を持てるようになるのです。
3.好きなものを発表するから素直に学べて、場数を踏める
次の難関は、人前の発表です。私の講義では、2週に1度は、自分のブログ=好きなものやことについて発表します。もちろん、最初はしどろもどろです。
しかし、意外にも身近なクラスメイトの中にも、自分の趣味に興味を示してくれる人、受け入れてくれる人がいることを、発表者は実感します。お互いの隠れた趣味を語り合うような、深いコミュニケーションをしていない学生も多いので、新しい発見があって面白いのかもしれません。
さらに、講師の私が、彼らのブログを講義で絶賛します。たとえどんな趣味であれ、1つのことを究める「オタク気質の人」を敬愛しているからです。私も真摯な興味をもって、ひとり一人の世界を味わおうとします。
すると面白いもので、どんな人でも「好きなものごとを、わかってくれそうな人に話す」時には「言葉に力が生まれる」のです。うわべだけのプレゼン上手の言葉が、空しく聞こえるほどです。
あとは、細かいテクニックを身につけつつ、場数を踏んで洗練させればいいだけです。毎回の私の講義や、友人たちの発信や発表から学んでいけばいいでしょう。
自分を発信する拠点であるブログを充実させたい、発表でもっと深く伝えたいと思えば成功です。コミュニケーションが苦手だと思っていた人ほど「素直に粘り強く学ぶ=成長する」のは不思議なことです。
***
インターネットで気兼ねなく発信でき、しかも十人十色で「好きなものごとを持つ人」が珍重される現代。この時この場に生まれた私たちは幸せです。「前に出る性格」がなくとも、十分に「認められる」ことができるからです。自分の好きなものやことを静かに発信し続けるうちに、気がつけばプレゼンやコミュニケーションが上手になるのです。
【バックナンバー】
◆今春出版予定! 久米信行さん著書第二弾を当ブログで連載開始!!
◎Q1-1:自分の好みを出すのが恥ずかしい
◎Q1-2:自分が思っているよりも周りからの評価が低い
◎Q1-3:失敗して笑われるのが嫌だ
◎Q1-4:言いたいことを伝えるのが苦手だ
◎Q1-5:「柄にもない」と言われそうでイヤだ
◎Q2-1:「空気」を気にしすぎてしまう
◎Q2-2:保守的な人に足を引っ張られる
◎Q2-3:アピールの仕方がわからない
◎Q2-4:実績をアピールするのが嫌味に感じる
◎Q2-5:「調子に乗っている」と思われたくない
◎Q2-6:評価軸がわからない
◎Q3-1:自分に興味を持ってくれる気がしない
◎Q3-2:自分より優秀な人とどう付き合えばよいかわからない
◎Q3-3:自分が認めた人にだけ認められたい
◎Q3-4:うまくメールや手紙が書けない
◎Q3-5:相手の気持ちを動かせない
◎Q3-6:叱られると凹む
◎Q4-1:否定されるのが怖い
◎Q4-2:すでにその道で圧倒的な存在がいる
◎Q4-3:誰も自分のことを見てくれない
◎Q4-4:違う世代の人と話や興味が合わない
◎Q4-5:周りの反応がない
◎Q4-7:実力をつけてからデビューしたい
久米 信行 網縁作務処
国産オリジナルTシャツ@久米繊維
グリーン電力×オーガニックコットン×アート@T-galaxy.com
ブログ起業論講師@明治大学商学部
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Q5-1:もともと前に出るような性格ではない
A5-1:これからは内気なオタクがはじける時代
「人前で話をするのが苦手」「プレゼンなんて面倒」
認めたられたいとは思っていても、人前にしゃしゃりでるのは得意でないという人も多いでしょう。どんな時も目立つ事を厭わずに明るく振るまう同僚を見て、「自分とは違う」と思いつつ「うらやましい」と思ったことがあるかもしれません。
しかし、心配は要りません。この10年間、私自身が認められてきたプロセスで、最も大きな役割を果たしたのは「ネット上での発信」だったからです。人前で堂々とプレゼンや講演をしなくとも良かったのです。言わば、慣れ親しんだ自分の仕事場や部屋に「引きこもって」リラックスしながら人づきあいをしてきたわけです。
また、私が講師を勤める明治大学「ブログ起業論」で気づいたことがあります。いわゆる、明るくていつもグループの中心にいるような「お調子者」の学生は途中で脱落し、どちらかと言えば内気で人前で話すのが苦手な「オタクっぽい学生」が完走して、見違えるようなプレゼンターになるのです。
人前であいさつもろくにできなかったような学生が、わずか1年足らずで別人になり、3分間の最終スピーチを原稿なしで7分も話せるようになるのはなぜでしょうか?
1.前に出る性格よりも、胸に秘めた「大好きなものやこと」が大切
私が提唱している「ブログ起業論」は、1年間、自分の大好きなものやことを「ブログでPR=ネット行商」をし続けて読者を増やし、最後に「一番会いたい人=尊敬している企業経営者や有名人」に会いに行くというものです。ブログのテーマは、ラーメンであれサッカーチームであれ、はたまたアニメであれ、何でもかまいません。
こんなに簡単で楽しく、また将来役立つプログラムは無いと思ったのですが、悲しい現実に特面しました。毎年の完走者は10人前後で、受講生が1/6に減ってしまうのです。
学生にとって一番の難関は、「大好きなものやことがない、見つからない」ということなのでした。生まれつき多くの物に囲まれ、あふれる情報にさらされてきた反動かもしれません。物欲、食欲、性欲...すべてが希薄で無気力にさえ見えます。
そんな中で完走する=伸びる学生は、人に言えない「大好きなものやことがある人=オタクっぽい人」なのです。つまり、本当は発信したい「ほれ込んだ何か」を胸の奥に秘めている人たちです。
逆に、「先生好きなものが見つかりません」と言ってくる学生は、どちらかというと、人前でのコミュニケーションが得意そうに見える「前に出る性格の人」なのです。目先、楽しく過ごせるから、何か1つのものを味わいつくして「探求する心」が足りないのかもしれません。
2.ネットで発信して読者ができ、ほめられれば「人が変わる」
心に好きなものがあれば、あとはそれを広く伝えて、仲間を作るだけのことです。インターネットが普及する以前なら、それは大変難しく、お金と勇気がいる事でした。
しかし、私の教え子たちは、日本財団の公益サイトCANPANブログを活用して、無料で、わずか1時間ほどで自分のメディアを開設して発信を始めます。クラスやゼミの仲間には話しづらい趣味であっても、ひそかにブログで発信するなら緊張する必要は要りません。
自分の周囲には同じ趣味の人を見つけられなくとも、ブログで日本全国に呼びかければ、必ず何人かは共感してくれる仲間が見つかるものです。たとえ数が少なくとも同志が見つかって読者になってくれる、さらにはコメントまでもらえるようになると、教え子たちは変わります。
思い切って発信したことが認められると「自分は変わっているわけではない」「発信すれば興味を持ってくれる人がいる」と自信を持てるようになるのです。
3.好きなものを発表するから素直に学べて、場数を踏める
次の難関は、人前の発表です。私の講義では、2週に1度は、自分のブログ=好きなものやことについて発表します。もちろん、最初はしどろもどろです。
しかし、意外にも身近なクラスメイトの中にも、自分の趣味に興味を示してくれる人、受け入れてくれる人がいることを、発表者は実感します。お互いの隠れた趣味を語り合うような、深いコミュニケーションをしていない学生も多いので、新しい発見があって面白いのかもしれません。
さらに、講師の私が、彼らのブログを講義で絶賛します。たとえどんな趣味であれ、1つのことを究める「オタク気質の人」を敬愛しているからです。私も真摯な興味をもって、ひとり一人の世界を味わおうとします。
すると面白いもので、どんな人でも「好きなものごとを、わかってくれそうな人に話す」時には「言葉に力が生まれる」のです。うわべだけのプレゼン上手の言葉が、空しく聞こえるほどです。
あとは、細かいテクニックを身につけつつ、場数を踏んで洗練させればいいだけです。毎回の私の講義や、友人たちの発信や発表から学んでいけばいいでしょう。
自分を発信する拠点であるブログを充実させたい、発表でもっと深く伝えたいと思えば成功です。コミュニケーションが苦手だと思っていた人ほど「素直に粘り強く学ぶ=成長する」のは不思議なことです。
***
インターネットで気兼ねなく発信でき、しかも十人十色で「好きなものごとを持つ人」が珍重される現代。この時この場に生まれた私たちは幸せです。「前に出る性格」がなくとも、十分に「認められる」ことができるからです。自分の好きなものやことを静かに発信し続けるうちに、気がつけばプレゼンやコミュニケーションが上手になるのです。
【バックナンバー】
◆今春出版予定! 久米信行さん著書第二弾を当ブログで連載開始!!
◎Q1-1:自分の好みを出すのが恥ずかしい
◎Q1-2:自分が思っているよりも周りからの評価が低い
◎Q1-3:失敗して笑われるのが嫌だ
◎Q1-4:言いたいことを伝えるのが苦手だ
◎Q1-5:「柄にもない」と言われそうでイヤだ
◎Q2-1:「空気」を気にしすぎてしまう
◎Q2-2:保守的な人に足を引っ張られる
◎Q2-3:アピールの仕方がわからない
◎Q2-4:実績をアピールするのが嫌味に感じる
◎Q2-5:「調子に乗っている」と思われたくない
◎Q2-6:評価軸がわからない
◎Q3-1:自分に興味を持ってくれる気がしない
◎Q3-2:自分より優秀な人とどう付き合えばよいかわからない
◎Q3-3:自分が認めた人にだけ認められたい
◎Q3-4:うまくメールや手紙が書けない
◎Q3-5:相手の気持ちを動かせない
◎Q3-6:叱られると凹む
◎Q4-1:否定されるのが怖い
◎Q4-2:すでにその道で圧倒的な存在がいる
◎Q4-3:誰も自分のことを見てくれない
◎Q4-4:違う世代の人と話や興味が合わない
◎Q4-5:周りの反応がない
◎Q4-7:実力をつけてからデビューしたい
久米 信行 網縁作務処
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- <ブログで人生、変わりました!> 三元ラセン管工業・高嶋博社長 [08/05]
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- 【久米信行新刊】まえがき [03/21]
- 【久米信行新刊】Q5-6:他人に誇れるものが何もない [03/21]
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